やさぐれ漫画描き、広枝出海のブログです。 創作同人情報、美術展やら映画感想など 獺祭状態でつらつら書きたいな~、と。 カワウソは取った魚を祭るように陳列するそうですが、散らかしているだけとは言ってはいけないお約束(^_^;) 無断転載はどうぞご遠慮下さいませ<(_ _)>
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映画『愛の勝利を~ムッソリーニを愛した女』 …これぞラテンの愛憎w?極まってます( ´ω`)
『愛の勝利を~ムッソリーニを愛した女』(監督マルコ・ベロッキオ、2009年イタリア・フランス)を見ました。
ムッソリーニの、存在を消された「最初の妻」の実話が元なんだそうです。
まだムッソリーニが無名で貧乏していた頃、物心両面、自分の全てを懸けて支えた「妻」イーダ。教会で結婚式を挙げ、男の子まで儲けながらやがて二人の関係は破綻する。だが、ムッソリーニはイーダと関係を並行して別の妻子を作っていた。
「自分こそが結婚証明書もある正式な妻なのに…!」
イーダは自分こそが正当な妻なのだと周囲に強く訴える。カトリックの国、イタリアでは離婚が許されない。イーダが妻だというのが真実なら、重婚罪。それは政治家として成功しつつあるムッソリーニにとって致命傷だ。ムッソリーニはイーダを狂人だとして、精神病院に軟禁してしまう。それでもイーダはあきらめず、何年も何年も独房のような病室で手紙を書きつづるのだった。
「私はムッソリーニの妻です。
証拠もあります。」
この「証拠」。教会で発行された結婚証明書を切り札として、イーダは監獄のような病院でムッソリーニに闘いを挑み続けます。一方、ムッソリーニもイーダの実家を家探しさせてまで結婚証明書を奪おうと手を尽くします。何も持たなかった頃、深く愛し合っていたはずの二人にはいまや憎悪だけが渦巻くのみ。恥も外聞もなくムッソリーニの歓心を引こうとするイーダは、本当に狂人のようです。この愛憎劇がなんといってもすごいです。
だって何といってもこの映画、フランスとイタリアの制作ですから(笑)!この濃厚~なテイストは日本人にはたぶんムリ(^_^;)
湿気のない、ラテンの情念の世界です。
正直あんまり得意なジャンルじゃないものの、この女優さん(ジョヴァンナ・メッツォジョルノ)の強烈な眼力に最後まで引きこまれてしまいました。お話自体は救いのカケラもない、陰惨な物語ですが、イーダのまなざしはインパクト大です(〃゚ω゚〃)強~く記憶に残ります。
イーダの主張は果たして真実だったのか否か。
傍からみれば彼女は「負けた女」で可哀そうな存在だと思います。けれどこの映画の、全身全霊で自分を主張するイーダは負けてないです。女優さんの演技力の勝利ではないでしょうか。
ただ、息子…。
彼の末路は本当にひどい。たまたま、そこの子に生まれてしまっただけで…。子供の話は本当に救いがないので、気力のない時にはオススメできない映画です。
それから忘れちゃいけないムッソリーニ!
私はハゲオヤヂ姿しか知らなかったので、この映画の渋いムッソリーニ(フィリッポ・ティーミ)には「ああ!これぢゃ執着しちゃうよね!大人気で独裁者にもなっちゃうよね(≧ω≦o)!」って感じでした(笑)実際の若いころのムッソリーニもイケメンだったのかな??想像つかないけど…(;´ω`)
原題はVincere。イタリア語で「勝利」だそうです。確かに主人公は闘い、勝利を得ようとします。が、決して勝てたわけではないので、邦題はとても気が利いてるなと思いました。あくまで「愛の勝利『を』」な映画です。「を」ひとつに色んな意味が込められてていい感じ。珍しく邦題の方がセンスいいな~、って感じた映画です。
ムッソリーニの、存在を消された「最初の妻」の実話が元なんだそうです。
まだムッソリーニが無名で貧乏していた頃、物心両面、自分の全てを懸けて支えた「妻」イーダ。教会で結婚式を挙げ、男の子まで儲けながらやがて二人の関係は破綻する。だが、ムッソリーニはイーダと関係を並行して別の妻子を作っていた。
「自分こそが結婚証明書もある正式な妻なのに…!」
イーダは自分こそが正当な妻なのだと周囲に強く訴える。カトリックの国、イタリアでは離婚が許されない。イーダが妻だというのが真実なら、重婚罪。それは政治家として成功しつつあるムッソリーニにとって致命傷だ。ムッソリーニはイーダを狂人だとして、精神病院に軟禁してしまう。それでもイーダはあきらめず、何年も何年も独房のような病室で手紙を書きつづるのだった。
「私はムッソリーニの妻です。
証拠もあります。」
この「証拠」。教会で発行された結婚証明書を切り札として、イーダは監獄のような病院でムッソリーニに闘いを挑み続けます。一方、ムッソリーニもイーダの実家を家探しさせてまで結婚証明書を奪おうと手を尽くします。何も持たなかった頃、深く愛し合っていたはずの二人にはいまや憎悪だけが渦巻くのみ。恥も外聞もなくムッソリーニの歓心を引こうとするイーダは、本当に狂人のようです。この愛憎劇がなんといってもすごいです。
だって何といってもこの映画、フランスとイタリアの制作ですから(笑)!この濃厚~なテイストは日本人にはたぶんムリ(^_^;)
湿気のない、ラテンの情念の世界です。
正直あんまり得意なジャンルじゃないものの、この女優さん(ジョヴァンナ・メッツォジョルノ)の強烈な眼力に最後まで引きこまれてしまいました。お話自体は救いのカケラもない、陰惨な物語ですが、イーダのまなざしはインパクト大です(〃゚ω゚〃)強~く記憶に残ります。
イーダの主張は果たして真実だったのか否か。
傍からみれば彼女は「負けた女」で可哀そうな存在だと思います。けれどこの映画の、全身全霊で自分を主張するイーダは負けてないです。女優さんの演技力の勝利ではないでしょうか。
ただ、息子…。
彼の末路は本当にひどい。たまたま、そこの子に生まれてしまっただけで…。子供の話は本当に救いがないので、気力のない時にはオススメできない映画です。
それから忘れちゃいけないムッソリーニ!
私はハゲオヤヂ姿しか知らなかったので、この映画の渋いムッソリーニ(フィリッポ・ティーミ)には「ああ!これぢゃ執着しちゃうよね!大人気で独裁者にもなっちゃうよね(≧ω≦o)!」って感じでした(笑)実際の若いころのムッソリーニもイケメンだったのかな??想像つかないけど…(;´ω`)
原題はVincere。イタリア語で「勝利」だそうです。確かに主人公は闘い、勝利を得ようとします。が、決して勝てたわけではないので、邦題はとても気が利いてるなと思いました。あくまで「愛の勝利『を』」な映画です。「を」ひとつに色んな意味が込められてていい感じ。珍しく邦題の方がセンスいいな~、って感じた映画です。
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